取り組み

安全面での取り組み SAFETY

(1)Gマーク(貨物自動車安全性優良事業所認定制度)の取得

Gマークの取得

Gマークとは全日本トラック協会が認定する安全性優良事業所に与えられるマークです。当社は平成22年12月に全ての営業所でGマークを取得しました。これは、霊柩運送事業者として全国で初めての取得となり、なお一層の安全意識向上に努めています。
全日本トラック協会から安全性優良事業所としてGマークを取得するためには、適正化事業実施機関による巡回指導監査を受けるほか、安全性に対する取組みを積極的に行うなど、多くの項目を審査されます。
Gマークを取得した営業所では、霊柩車にステッカーを貼り付けて利用者に安全性をアピールするとともに、乗務員の安全意識向上に役立てています。

(2)セーフティバス(貸切バス事業者安全性評価認定制度)の取得

セーフティバスの取得

この制度は、貸切バス事業者の安全性の確保に向けた取組を日本バス協会が評価・認定・公表する制度(貸切バス事業者安全性評価認定制度)です。貸切バスの利用者がより安全性の高い貸切バス事業者を選択しやすくするとともに、この制度を通じて、貸切バス事業者が安全性の確保に向けた意識の向上や取り組みの促進を図り、より安全な貸切バスサービスの提供に寄与することを目的にしています。
当社は、この認定の取得にあたって、安全性に対する取組状況、事故及び行政処分の状況、運輸安全マネジメント状況を日本バス協会に審査していただきました。
安全性を評価された事業者として、一層の安全性の確保に努めてまいります。

事故防止への取り組み ACCIDENT PREVENTION

事故防止への取り組み

運輸安全マネジメント制度

運輸事業者自らが経営トップから現場まで一丸となり安全管理体制を構築・改善することで、輸送の安全性を向上させることを目的とした運輸安全マネジメント制度が平成18年10月に導入されました。
この制度ではPDCAサイクル(計画の策定、実行、チェック、改善)による安全管理体制を構築・運営して、継続的に改善をしています。これにより自主的かつ積極的に輸送の安全への取組みを推進しています。

ドライブレコーダーの設置

ドライブレコーダーの設置

洋型霊柩車、寝台車、バスに設置しています。設置の一般的な効果は、事故発生時の証拠として利用することですが、事故には至らないが危険な映像、いわゆる『ヒヤリハット』映像を収集・閲覧することで、ドライバーの教育に役立てています。

点呼

点呼

安全運転の基本はドライバーの体調管理と車両の日常点検です。当社ではIT点呼を導入し国家資格である運行管理者を10名以上選任配置して運行管理を厳正に行っています。
アルコールチェック・体温測定・血圧測定・睡眠時間の確認を点呼時に実施し、体調に異常が確認された場合は乗務させないよう徹底しています。
また車両の日常点検では安全を最優先に確認をしています。

車両点検

車両点検

交通事故につながる車両不備を未然に防ぐため、万全な車両管理体制で、事故防止への取り組みを推進しています。自社工場にて整備管理者に選任された自動車整備士が、法で定められた車検や定期点検(霊柩車・バスの3ヶ月及び12ヶ月点検)を行い、特有の故障や不具合にも迅速に対応できる体制を整えています。

感染症・健康管理への取り組み HYGIENES

新型コロナ感染防止対策

新型コロナウイルスの感染を防止するため、以下のことを徹底しています。

  • 毎朝出勤時に体温を計測、体調の報告
  • 霊柩車・バスにおける感染防止対策(車両の消毒、換気)
  • 社内の換気
  • マスクの着用
  • 手洗い・アルコール消毒

従業員に感染者・濃厚接触者が出た場合の対応策を事前に作成して、万が一感染者が発生した場合でも社内での対応が素早くできるようにしています。

健康管理

夜勤を行う乗務員と旅客担当の乗務員は年2回の健康診断を行い、診断結果を元に精密検査を受けているか確認するなど事後指導に努めると共に産業医とも密接に連携し健康管理に注力しています。
メタボリック症候群の対象になる乗務員に対してSASスクリーニング検査を実施、ストレスチェックも実施してメンタル不調も未然に防止できるよう努めています。

緊急災害への取り組み EMERGENCY DISASTER

当社では緊急災害への取り組みを行っております。
緊急災害では人命救助が最優先されます。しかし救助の甲斐なく失われた尊い命も存在します。
当社が所属する一般社団法人全国霊柩自動車協会や他の機関からの要請により、多くの被災地でご遺体を搬送しました。

飛騨川バス転落事故(岐阜県)

飛騨川バス転落事故(岐阜県)

1968年(昭和43年)8月18日、岐阜県加茂郡白川町の国道41号線において、乗鞍岳へ向かっていた観光バス15台のうち2台のバスが、集中豪雨に伴う土砂崩れに巻き込まれて増水していた飛騨川に転落し、乗員・乗客107名のうち104名が犠牲となった。日本のバス事故史上における最悪の事故となった。
昼夜を問わず遺体搬送を行った。

信楽高原鉄道列車衝突事故(滋賀県)

信楽高原鉄道列車衝突事故(滋賀県)

1991年(平成3年)5月14日、滋賀県甲賀郡信楽町(現・甲賀市)の信楽高原鉄道信楽線で信楽発の上り普通列車と京都発の下り臨時快速列車「世界陶芸祭しがらき号」が正面衝突。先頭部が押しつぶされて折れ曲がり原型を留めないほどであった。42名が犠牲となり、614名が重軽傷を負う大惨事となった。当社は全霊協の応援要請により現地で遺体搬送を行った。

中華航空機墜落事故(愛知県:名古屋空港/現・県営名古屋空港)

中華航空機墜落事故(愛知県:名古屋空港/現・県営名古屋空港)

1994年(平成6年)4月26日、台湾発の中華航空140便が名古屋空港へ着陸進入中に墜落し、乗員・乗客271名のうち264名が犠牲となった。事故は乗員による自動操縦装置の誤作動と、同装置の異常な動作により発生したものだった。台湾に帰る燃料も積載していたため燃料が炎上。当社を中心に全霊協の指揮のもと、全力で搬送作業を行った。

阪神・淡路大震災(兵庫県)

阪神・淡路大震災(兵庫県)

1995年(平成7年)1月17日、マグニチュード7.3の都市直下型の地震が発生。
当時戦後最大規模の被害を記録し、死者・行方不明者6437名にのぼった。
昭和56年の建築基準法改正前の建物に倒壊が多く見られ、死者の80%が家屋等の
下敷きになる圧死であった。全霊協からの応援要請により現地で遺体搬送を行った。

東日本大震災(福島県、宮城県、岩手県他)

東日本大震災(福島県、宮城県、岩手県他)

2011年(平成23年)3月11日、宮城県沖で発生した地震は日本における観測史上最大のマグニチュード9.0を記録。最大遡上高40.5mにも上る大津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害をもたらした。また福島第一原子力発電所が地震と津波の被害を受け、放射性物質の放出を伴う重大な2次被害も。死者15881名、行方不明者2668名(平成25年3月8日現在)。
当社も応援要請を待っていたが、ガソリンの供給不安や交通網の状況、原発問題等の余波もあり、全霊協が関東以北の事業者のみで対応することを決めたため待機指示を受けていた。

御嶽山噴火(長野県、岐阜県)

御嶽山噴火(長野県、岐阜県)

2014年(平成26年)9月27日、長野県と岐阜県の県境にある御嶽山が山頂付近で水蒸気爆発を起こした。死者57名、捜索対象者6名を数え、1991年の雲仙・普賢岳の砕流による死者数(43名)を超える戦後最悪の火山災害となった。
御嶽山は日本百名山に選ばれており3000m級の高山にもかかわらず登山しやすい山岳信仰の名所として親しまれてきた。また、近年の登山ブームと紅葉の見ごろを迎えた土曜日の昼前であったことから、山頂付近には多くの登山者が訪れていたため、噴火自体は小規模であったが被害は甚大であった。当社は全霊協からの応援要請により遺体搬送を行った。

霊柩運送事業団体の取り組み

一般社団法人全国霊柩自動車協会への加入・協力

一般社団法人全国霊柩自動車協会への加入・協力

一般社団法人全国霊柩自動車協会(以下、「全霊協」という)は昭和21年10月に任意団体として発足し、昭和50年4月より運輸大臣から『社団法人全国霊柩自動車協会』として認可を受け、平成24年4月より一般社団法人として認可を受けた霊柩自動車の唯一の法人団体です。

全霊協は、人間の死という尊厳性の確保がもっとも必要とされる場において重要な役割を果たしてきました。
また、自然災害や交通災害の場において、犠牲者及びその家族への適切な対応を求められるというきわめて公益性の高い活動をしてまいりました。

当社は霊柩専業事業者という立場から、霊柩自動車が担う運送事業の公益性を高めていこうとする協会の事業に賛同し、愛知県霊柩自動車協会、中部霊柩自動車協会および全霊協に加入し、協力しています。